不況に強い資格といえば何でしょう。もちろん医者や弁護士の資格は持ってさえいれば一生困らないくらい強力な資格ですが、残念ながら取得する難易度が高いのと、勉強期間が長いということがあります。景気が悪くなっても人間が生きていくのに衣食住は欠かせません。その三つの中で比較的安定しているのは住居に関してです。建築士などの住宅を建てる職業は好不況の波によって仕事量は増減しますが、住居の住み替えというのは少々不況であってもある一定のレベル以上は必ずあるものです。就職情報誌と同様に無料で手に入る住宅情報誌のことを考えればよくわかります。この住宅の取引に欠かせない資格が宅地建物取引主任者(宅建主任者)です。ミニミニ、エイブル等の賃貸住宅関連や、開発分譲などの不動産業者には、事務所ごとに宅建主任者を従業員の割合に応じて雇用する義務があるため、資格を持っていれば不動産業者があるかぎり職に困ることはありません。そして、不動産業がなくなることはまずありません。すなわち、宅建は就職に強い資格ということがいえるのです。資格試験の中には実務経験が必要だったり学歴による受験制限があるものも多いのですが、宅地建物取引主任者試験には一切受験制限がありません。回答形式がマークシート方式を採用していることもあり、資格試験の中では比較的人気が高いのも特徴です。しかしながら問題の難易度は意外に高く、しっかりとした勉強をしないと合格することはできません。独学でも十分合格は狙えますが、計画的な学習をすることが重要です。

宅建に合格するための勉強法

宅地建物取引主任者の資格試験の合格率は毎年15パーセント前後で推移しています。実はこれは合格者を受験者総数の15パーセントになるように合格点を決定しているためです。問題の難易度が上がれば合格点は下がり、難易度が下がれば合格点があがるという形になっています。法改正などがあると難易度はあがる傾向にありますが、おおむね問題の7割程度を正解すればほぼ合格できると考えても差し支えありません。受験資格が無い、マークシート方式と簡単そうな印象を受けますが、実は結構難易度は低くなく、さらに問題は不動産取引にかかる法律関係が主体ですので基礎知識がないとさっぱり理解できないということになってしまいます。そのため、通信教育や予備校の講座を受講する人も多いのが現状です。ただし実際は一年間しっかりと勉強をすれば独学でも十分合格を狙うことができます。勉強のカギは薄めの参考書を最初の一週間で三回は通して読むことと、徹底的に過去問を繰り返し解くことです。参考書を何度も読むと、難しい文章でも自然と記憶することができるので、じっくりと読み込むのではなくて、とにかく短期間で何度も読んで無意識に記憶するようにするのが狙いです。過去問の方は、宅建主任者の試験も他の資格試験と同様で、毎年ほとんど同じような問題が繰り返し出題されています。ですので、五年間分くらいの過去問を全部暗記していればまず合格点をとることができてしまうのです。従ってまず参考書を何度も読み、過去問を繰り返しのがもっとも有効な勉強方法といえます。

宅建主任者として働くには

宅地建物取引主任者の試験と資格はちょっと複雑な問題があります。宅建の試験に合格してすぐに主任者として仕事ができるわけではなく、合格後に手続きが必要なのです。そのため試験に合格した時点ではまだ合格者に過ぎません。主任者として業務を行う場合は、宅地建物取引業の実務を五年間経験しているか、または実務講習という講義を受講する必要があります。実務経験は合格の前後を問わないので、5年以上実務を行い宅建業に携わるものとして届出がなされていれば認められることになります。実務講習は民間の講習機関が開催しており、費用はおおむね4万円程度で、二日間の日程です。講習の最後に簡単なテストがあり、規定の点数が取れないと実務経験が認められないので注意が必要です。実務講習を終了したら(または実務経験がある場合)、次は都道府県知事に登録の手続きを行い、主任者証を発行してもらって始めて宅建主任者として仕事をすることができるようになります。すぐに主任者として仕事を行う予定が無い場合、合格自体は何年経っても有効なので、実務講習や登録を行う必要はありません。宅建業に就職してから実務講習を受講してももちろん何も問題はありません。企業によっては資格取得の費用や実務講習代を会社負担したり補助をしてくれることもあるので、事前によく確認しておくと良いでしょう。また、主任者証の期限は5年間で、5年ごとに更新の講習を受講する必要があります。こちらはテストなどはありませんが、丸一日拘束されることになります。