不況に強い職業というのはどんな仕事でしょうか。製造業が2008年後半からの100年に一度といわれる恐慌のような事態においてはまったくの無力だということがはっきりしています。派遣社員という就業形式がもてはやされたのも今から思い返せば実にごくわずかな間でした。景気が悪くなればモノが売れなくなるというのは非常に判りやすい話です。おそらく、日本の職業の中で一番安定しているのは公務員です。好景気の時に大盤振る舞いも無い代わりに不況のときもリストラはありませんし残業代カットなどの労働法違反もありません。ただし、だからといって今から公務員になろうとしてもなかなか難しいものがあります。就職しやすくてなおかつ不況の影響が少ない業界というのは医療・介護分野です。医療分野においては医者や看護師は慢性的に人手不足で海外から人材を輸入しようとさえしています。介護分野においては、日本は先進国の中でもかなりの高齢化社会であり、現在は就業環境が厳しいとはいえ、この先介護業界全体が不況にあえぐということはありません。介護の現場は自動車業界とは異なり顧客があふれている状態が続いています。そこで、介護業界に就職する際に取得しておくと非常に有利な資格として、ホームヘルパー2級があります。正式名称は介護訪問員というこの資格は、老齢や障害などで手助けが必要な人に対して介護または介助を行う職業です。最近では訪問介護というよりも、介護施設の最前線で活躍する人が取得していることが多く、まさに介護業界で働くためにはの資格ということがいえます。

ホームヘルパーの役割

ホームヘルパーが行う仕事とは、介護される人の日常生活全般にかかわってきます。そのため内容は多岐に渡り、身体的な障害などで日常生活の動作に不自由がある場合は食事、着替えなどからトイレの介助、また掃除洗濯などの家事までもその範囲に含まれています。日本では古来より年老いた両親の面倒を見るのは肉親であるという習慣から、そのような介護を他人に手伝わせるということに対する拒否反応も根強くありました。しかし、医療の高度化に伴い平均寿命が伸びると同時に少子化の進行もあり、家族内で介護を行うのは限界となっています。特に80代、90代のお年寄りを介護するのはその子供世帯である60代、70代になり、老老介護などという言葉も生まれています。そのような状況で新設された介護保険では、ケアマネジャーという資格を作りました。しかし実際に介護の現場で重要なのは利用者に対する介護を行う人たちであり、そのために必要な技術や知識はホームヘルパーの資格を取得することによりほとんど網羅されています。従って、介護業界に就職するのであればまず取得しておくのが得策といえるでしょう。ホームヘルパーの資格には一級から三級までの等級があります。しかし実際就職情報誌などでは2級以上という条件が多く、一級以外は取得に際しての制限が無いので2級の取得を目標とするのが一番効率的です。なお、一級の資格は管理的な役割となり、取得するためには一年以上の実務経験が必要となります。将来的なステップアップを目指す場合はそちらの取得視野に入れておくと良いでしょう。

研修を受講して資格を取得する

ホームヘルパーの資格には試験がありません。研修を行う機関にもよりますが、2級しかくでは130時間(ほぼ一ヶ月間)の研修に参加することによって取得できるというちょっと変わった資格制度です。研修自体も市町村などの自治体が主催するものから、民間の資格学校が行うものなどさまざまな種類があります。公的機関が主催するものは受講料が安いのが特徴ですが、大規模な宣伝は行わないうえに定員が少なく受講者は抽選できまるうえに、日中の開催のため定職を持っている場合は不向きといえるでしょう。資格学校などが行う研修の中には通信講座もあり、夜間講座なども充実しているので働きながら資格取得を目指すのには好都合ですが、当然公的機関と比較すれば費用は高くなります。自分に適した教育機関を選択することになります。ホームヘルパーは研修を受講するだけで資格が取れるというと簡単そうに感じますが、介護に関する知識から介助の際の身体の使い方などの実践的な学習を行ううえ、研修生同士の実習や報告書の作成なども行います。特に実技研修では実際に現場で使用されている道具などに触れながら行うため、しっかりと使用方法に習熟しておく必要があります。また研修の最後の四日間は実際の介護の現場において実習を行います。単に資格が欲しいだけで参加するものではなく、介護業界においてホームヘルパーとして働くという強い意志ををもって望むことが大切です。ちなみに通信制講座においても実習はあるので、全て自宅で勉強するだけで取得できるものではありません。